Appearance
前回の続き。
前回導出したフーリエ変換と畳み込みの性質を使って、離散化したフーリエ変換を導出したい。 流れとしては、
- 実空間の関数を有限範囲に制限する
- 周期性を仮定することで逆空間を離散化する
- 実空間でサンプリングする
これで離散化ができるはず。
Reference
この記事は主に畳み込みの定理による回折像の理解を参考にしています。(いつも勉強になっています、ありがとうございます)
だいたい書き終わったあとに英語版のDFTを見たら、ほぼ同じことが書いてあった。英語版の方がわかりやすいかもしれない。
図はあとでいれるつもり。
1. 実空間の関数を有限範囲に制限する
帯域がナイキスト周波数
この畳み込みによって帯域がナイキスト周波数を超えるが、Tが十分大きければ、畳み込みの影響は無視できる。 具体的には、大体のカメラの検出器は2^12ピクセル程度なので、
2. 周期性を仮定することで逆空間を離散化する
逆空間を離散化するために、周期性を仮定する。 (1)で有限範囲に制限した関数
具体例としては、Relionの*_model.starのrlnAngstromResolutionは
3. 実空間でサンプリングする
前回の記事と同じ。実空間で周期性を仮定したので、有限の範囲でサンプリングすればいい。実空間でサンプリングすることは同じように逆空間で畳み込みになる。これらの性質をフーリエ変換に入れることで、離散化したフーリエ変換を導出できる。
この手順の逆の方法を考えてsinc関数で滲ませたりすれば元の連続の関数を復元できる。
離散フーリエ変換
これまでの議論から、フーリエ変換を形式的に対応させる。
Discrete Fourier Transform
N個のサンプリング点列を
となる。
軸を適当にスケールすると
となり、離散フーリエ変換が導出できる。
FFTのアルゴリズムは気が向いたら書く。